統計検定 1級 2021年 医薬生物学 問2 生物学的同等性試験

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【2023年2月1週】 【A000】生物統計学 【D000】統計検定 過去問

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本稿には、2021年に実施された統計検定1級『医薬生物学』 問2の自作解答案を掲載しています。なお、閲覧にあたっては、以下の点にご注意ください。

  • 著作権の関係上、問題文は、掲載することができません。申し訳ありませんが、閲覧者のみなさまでご用意いただければ幸いです。
  • この答案は、あくまでも筆者が自作したものであり、公式なものではありません。正式な答案については、公式問題集をご参照ください。
  • 計算ミスや誤字・脱字などがありましたら、コメントなどでご指摘いただければ大変助かります。
  • スマートフォンやタブレット端末でご覧の際、数式が見切れている場合は、横にスクロールすることができます。

〔1〕検定法の導出

〔1-1〕母平均の信頼区間(母分散が未知のとき)
母分散が未知のとき、μ の両側 100(1α)% 信頼区間は、以下で与えられる。 X¯snt0.5α(n1)μX¯+snt0.5α(n1) 〔1-2〕検定の導出
(仮説1)
ネイマン・ピアソンの基本定理と単調尤度比の原理により、ある統計量を T(X) とすると、次の棄却域と検定関数 φ(θ;x) をもつ検定が漸近的に有意水準を α とする一様最強力検定となる。 φ(θ;x)={T(X)<a0:Hold H0aT(X)1:Reject H0 正規分布の標本平均は、帰無仮説のもとで、 X¯N(Δ,σ2n) 標本平均 X¯ を標本不偏分散で標準化した値を t=n(X¯+Δ)s とすると、 tt(n1) 自由度 nt 分布の上側 100α% 点を tα(n) とするとき、上側 100α% 点の定義より、 P{tα(n1)t}=α したがって、検定統計量と棄却域は、以下のようになる。 φ(θ;x)={ n(X¯+Δ)s<tα(n1)0:Hold H0tα(n1)n(X¯+Δ)s1:Reject H0 (仮説2)
仮説1と同様に、次の棄却域と検定関数 φ(θ;x) をもつ検定が漸近的に有意水準を α とする一様最強力検定となる。 φ(θ;x)={b<T(X)0:Hold H0T(X)b1:Reject H0 正規分布の標本平均は、帰無仮説のもとで、 X¯N(Δ,σ2n) 標本平均 X¯ を標本不偏分散で標準化した値を t=n(X¯Δ)s とすると、 tt(n1) 仮説1と同様に、 P{ttα(n1)}=α したがって、検定統計量と棄却域は、以下のようになる。 φ(θ;x)={ tα(n1)<n(X¯Δ)s0:Hold H0n(X¯Δ)stα(n1)1:Reject H0 〔1-3〕検定のサイズ
帰無仮説 H01 を棄却するという事象を R01、帰無仮説 H02 を棄却するという事象を R02 とすると、帰無仮説 H0 を棄却する確率は、R01R02 の積集合(共通部分) P(R01R02) である。これは、以下のベン図に示すように、 R01R02 が互いに排反な事象であるときに 0
R01R02 が一致する場合に α
となる。 したがって、第1種の過誤確率(帰無仮説のもとで帰無仮説を棄却する事象が起こる確率)は最大で α となる。

共通部分についてのベン図
図1 共通部分についてのベン図

〔2〕導出した検定の実施

[2-1]Y の中央値を m とすると、中央値の定義より、 P(Ym)=0.5P(logYlogm)=0.5P(Xlogm)=0.5 正規分布の中央値は μ なので、 logm=μm=eμ AUCの中央値の比の対数を logR とすると、 logR=log(eμTeμS)=logeμTlogeμS=μTμS [2-2]仮説1の検定統計量の値を計算すると、 t=n(X¯+Δ)s=20(0.1+0.223)0.26=2.116 t0.05(19)=1.729<t より、帰無仮説 H01 を棄却する。
仮説2の検定統計量の値を計算すると、 t=n(X¯Δ)s=20(0.10.223)0.26=5.556 t<t0.05(19)=1.729 より、帰無仮説 H02 を棄却する。
したがって、両方の帰無仮説が棄却されたので、帰無仮説 H01 を棄却し、 HA:0.233<μ<0.233 すなわち、生物学的同等性が成り立つと判断する。

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大学時代に読書の面白さに気づいて以来、読書や勉強を通じて、興味をもったことや新しいことを学ぶことが生きる原動力。そんな人間が、その時々に学んだことを備忘録兼人生の軌跡として記録しているブログです。

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