統計検定 1級 2021年 医薬生物学 問4 メタ・アナリシス

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【2023年2月2週】 【A000】生物統計学 【D000】統計検定 過去問

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本稿には、2021年に実施された統計検定1級『医薬生物学』 問4の自作解答案を掲載しています。なお、閲覧にあたっては、以下の点にご注意ください。

  • 著作権の関係上、問題文は、掲載することができません。申し訳ありませんが、閲覧者のみなさまでご用意いただければ幸いです。
  • この答案は、あくまでも筆者が自作したものであり、公式なものではありません。正式な答案については、公式問題集をご参照ください。
  • 計算ミスや誤字・脱字などがありましたら、コメントなどでご指摘いただければ大変助かります。
  • スマートフォンやタブレット端末でご覧の際、数式が見切れている場合は、横にスクロールすることができます。

〔1〕効果量の従う分布(変量効果モデル)

与えられた変量効果モデルは、 Yk=μ+δk+εk このモデルにおける確率変数は、 εkN(0,σk2)δkN(0,τ2) 正規分布の再生性などにより、 YkN(μ,σk2+τ2)

〔2〕平均治療効果の最尤推定

〔2-1〕対数尤度関数

正規分布から得られたデータの尤度関数は、 Lk(μ,τ2)=12π(σk2+τ2)exp[(ykμ)22(σk2+τ2)] 全試験の尤度関数は、 L(μ,τ2)=k=1KLk(μ,τ2)=k=1K12π(σk2+τ2)exp[(ykμ)22(σk2+τ2)] したがって、全試験の対数尤度関数は、 logL(μ,τ2)=k=1K{log12π+log1(σk2+τ2)(ykμ)22(σk2+τ2)}=12k=1K{log2π+log(σk2+τ2)+(ykμ)2σk2+τ2}

〔2-2〕最尤推定量

平均治療効果 μ のスコア関数は S(μ)=12k=1K2(ykμ)σk2+τ2(1)=k=1Kykμσk2+τ2=k=1Kykσk2+τ2μk=1K1σk2+τ2 試験間変動の分散 τ2 の最尤推定量が与えられた下で、尤度方程式を解くと、平均治療効果 μ の最尤推定量は、 k=1Kykσk2+τ^2μ^k=1K1σk2+τ^2=0(1)μ^=k=1Kykσk2+τ^2k=1K1σk2+τ^2

〔2-3〕最尤推定量値

与えられた数値を代入すると、 μ^=0.4800.095+0.013+0.0320.092+0.013+0.2210.014+0.0130.0850.013+0.01310.095+0.013+10.092+0.013+10.014+0.013+10.013+0.013=4.444+0.305+8.1853.2699.259+9.524+37.037+38.462=0.77694.282=0.008

〔3〕平均治療効果の信頼区間

〔3-1〕最尤推定量の分散

(1) の分散を取ると、 V(μ^)=V[k=1Kykσk2+τ2k=1K1σk2+τ2]=(1k=1K1σk2+τ2)2V[k=1Kykσk2+τ2]=(1k=1K1σk2+τ2)2k=1KV(ykσk2+τ2)=(1k=1K1σk2+τ2)2k=1K(1σk2+τ2)2V(yk)=(1k=1K1σk2+τ2)2k=1K(1σk2+τ2)2{V(δk)+V(εk)}=(1k=1K1σk2+τ2)2k=1K(1σk2+τ2)2(σk2+τ2)=(1k=1K1σk2+τ2)2k=1K1σk2+τ2=1k=1K1σk2+τ2

〔3-2〕信頼区間の算出

与えられた数値を代入すると、 V(μ^)=110.095+0.014+10.092+0.014+10.014+0.014+10.013+0.014=19.17+9.43+35.71+37.04=191.36=0.011 よって標準誤差は、 V(μ^)=0.011=0.105 〔2-3〕の結果と得られた標準誤差を与えられた信頼区間の式に代入すると、 μ=0.008±1.960.105 μL=0.0080.205=0.197μU=0.008+0.205=0.213

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yama

大学時代に読書の面白さに気づいて以来、読書や勉強を通じて、興味をもったことや新しいことを学ぶことが生きる原動力。そんな人間が、その時々に学んだことを備忘録兼人生の軌跡として記録しているブログです。

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