統計検定 1級 2017年 医薬生物学 問4 マンテル・ヘンツェル推定量

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【2023年1月3週】 【A000】生物統計学 【D000】統計検定 過去問

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本稿には、2017年に実施された統計検定1級『医薬生物学』 問4の自作解答案を掲載しています。なお、閲覧にあたっては、以下の点にご注意ください。

  • 著作権の関係上、問題文は、掲載することができません。申し訳ありませんが、閲覧者のみなさまでご用意いただければ幸いです。
  • この答案は、あくまでも筆者が自作したものであり、公式なものではありません。正式な答案については、公式問題集をご参照ください。
  • 計算ミスや誤字・脱字などがありましたら、コメントなどでご指摘いただければ大変助かります。
  • スマートフォンやタブレット端末でご覧の際、数式が見切れている場合は、横にスクロールすることができます。

〔1〕曝露オッズ比の推定値

曝露オッズの定義式より、ケース群とコントロール群の曝露オッズは、それぞれ OCase=y11ky12kOCont=y21ky22k 曝露オッズ比の定義式より、 OR=OCaseOCont=y11ky12k×y22ky21k これを各年齢層で計算すると、 ψ1=55×270357.71ψ2=6755×277566.03ψ3=611×119183.61

〔2〕層別オッズ比の推定値

年齢層に分割表を整理しなおすと、以下のようになる。

表1 25-44歳の分割表
25-44歳 発症あり 発症なし 合計
曝露あり 5 35 40
曝露なし 5 270 275
合計 10 305 315
表2 45-64歳の分割表
45-64歳 発症あり 発症なし 合計
曝露あり 67 56 123
曝露なし 55 277 332
合計 122 333 455
表3 65歳以上の分割表
65歳以上 発症あり 発症なし 合計
曝露あり 24 18 42
曝露なし 44 119 163
合計 68 137 205

与えられた式を用いてそれぞれの値を算出すると、
(i)25~44歳 y111=5E(y111)=(5+5)(5+35)3151.27V(y111)=(5+5)(35+270)(5+35)(5+270)315×315×(3151)1.08logψ^1=51.271.08=3.45ψ^1=e3.45=31.62 (ii)45~64歳 y112=67E(y112)=(67+55)(67+56)45532.98V(y112)=(67+55)(56+277)(67+56)(55+277)455×455×(4551)17.65logψ^2=6732.9817.65=1.93ψ^2=e1.93=6.87 (iii)65歳~ y113=24E(y113)=(24+44)(24+18)20513.93V(y113)=(24+44)(18+119)(24+18)(44+119)205×205×(2051)7.44logψ^3=2413.937.44=1.35ψ^3=e1.35=3.87

〔3〕共通オッズ比の推定値と対数オッズ比の重み付き平均の分散

対数オッズの重みつき平均を E(Y)=Y¯ とすると、 Y¯=k=13V(y11k)logψ^kk=13V(y11k)=k=13V(y11k)y11kE(y11k)V(y11k)k=13V(y11k)=k=13{y11kE(y11k)}k=13V(y11k)=k=13y11kk=13E(y11k)k=13V(y11k)=(5+67+24)(1.27+32.98+13.93)1.08+17.65+7.44=1.83 これより、共通オッズ比 ψ の推定値は、 ψ^=e1.83=ee0.83=2.7183×2.2933=6.23 また、重みつき平均の分散は、 V(Y¯)=V[k=13y11kk=13E(y11k)k=13V(y11k)] ここで、確率変数は y11kE(y11k),V(y11k) は定数であるから、 V(Y¯)={1k=13V(y11k)}2V{k=13y11kk=13E(y11k)}={1k=13V(y11k)}2[V(k=13y11k)+V{k=13E(y11k)}]={1k=13V(y11k)}2V(k=13y11k) 分散の性質 V(k=13y11k)=k=13V(y11k) より、 V(Y¯)={1k=13V(y11k)}2k=13V(y11k)=1k=13V(y11k)=11.08+17.65+7.44=0.04

〔4〕共通オッズ比の信頼区間

対数オッズ比の推定量 Y¯=logψ^ は、漸近的に Y¯N{logψ,V(logψ^)} このとき、95%信頼区間は、 logψ^z0.025V(logψ^)logψlogψ^+z0.025V(logψ^)1.831.960.04logψ1.83+1.960.041.45logψ2.21 したがって、共通オッズの95%信頼区間は、 e1.45ψe2.214.25ψ9.14 信頼区間の下限値が1よりも大きいため、アルコールの摂取量とある癌の発症には関係があるといえる。

〔5〕オッズ比の均一性の検定

対数オッズ比は近似的に正規分布に従うことから、その正規分布の母平均の均一性の検定(分散分析や多重比較)に持ち込むことが考えられる。また、Breslow-Day検定の適用も選択肢の1つとなる。

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大学時代に読書の面白さに気づいて以来、読書や勉強を通じて、興味をもったことや新しいことを学ぶことが生きる原動力。そんな人間が、その時々に学んだことを備忘録兼人生の軌跡として記録しているブログです。

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