統計検定 1級 2022年 統計数理 問1 確率の基本性質

公開日:

【2023年1月4週】 【B000】数理統計学 【D000】統計検定 過去問

この記事をシェアする
  • B!
サムネイル画像

本稿には、2022年に実施された統計検定1級『統計数理』 問1の自作解答案を掲載しています。なお、閲覧にあたっては、以下の点にご注意ください。

  • 著作権の関係上、問題文は、掲載することができません。申し訳ありませんが、閲覧者のみなさまでご用意いただければ幸いです。
  • この答案は、あくまでも筆者が自作したものであり、公式なものではありません。正式な答案については、公式問題集をご参照ください。
  • 計算ミスや誤字・脱字などがありましたら、コメントなどでご指摘いただければ大変助かります。
  • スマートフォンやタブレット端末でご覧の際、数式が見切れている場合は、横にスクロールすることができます。

〔1〕事象の独立性

事象の独立性の定義より、 P(AB)=P(A)P(B)=3434=916 P(ABC)=P(A)P(B)P(C)=343434=2764

〔2〕積事象の確率の範囲①

確率の加法定理より、 P(AB)=P(A)+P(B)P(AB)P(AB)=P(A)+P(B)P(AB)=32P(AB) したがって、P(AB) が最大のとき P(AB) は最小となり、P(AB) が最小のとき P(AB) は最大となる。

(i)最大値
事象 A と事象 B が同じ事象 A=B のとき、 P(AB)=34P(AB)=3234=34

(ii)最小値
事象 A と事象 B の和事象が全事象となるとき、 P(AB)=1P(AB)=321=12

したがって、 12P(AB)34

〔3〕積事象の確率の範囲②

確率の加法定理より、 P(ABC)=P(A)+P(B)+P(C)P(AB)P(BC)P(CA)+P(ABC) ここで、 P(AB)=P(A)+P(B)P(AB)P(BC)=P(B)+P(C)P(BC)P(CA)=P(C)+P(A)P(CA) これを用いると、 P(ABC)=P(AB)+P(BC)+P(CA)P(A)P(B)P(C)+P(ABC)P(ABC)=P(A)+P(B)+P(C)P(AB)P(BC)P(CA)+P(ABC)=94{P(AB)+P(BC)+P(CA)P(ABC)} ここで常に、 P(AB)+P(BC)+P(CA)P(ABC)P(AB)+P(BC)+P(CA)P(ABC)0 であるから、 P(ABC) の最大値・最小値を求めるためには、 P(AB)+P(BC)+P(CA)P(ABC) の最小値・最大値を考えればよい。

(i)最大値
事象 A,B,C が同じ事象 A=B=C のとき、 P(AB)=P(BC)=P(CA)=P(ABC)=34 よって、 P(ABC)=9464=34

(ii)最小値
同様に、 P(AB)=P(BC)=P(CA)=P(ABC)=1 のとき、 P(ABC)=942=14

したがって、 14P(ABC)34

〔4〕積事象の確率の範囲③

与えられた条件から、 P(AB)=P(BC)=P(CA)=916 確率の加法定理より、 P(AB)=P(A)+P(B)P(AB)=34+34916=1516 同様に、 P(AB)=P(BC)=P(CA)=1516 〔3〕と同様に考えると、 P(ABC)=P(A)+P(B)+P(C)P(AB)P(BC)P(CA)+P(ABC)=916+P(ABC)

(i)最大値
確率の公理 P(ABC)1 より、 P(ABC)=916+1=716

(ii)最小値
〔3〕と同様に考えると、 P(AB)=P(BC)=P(CA)=P(ABC)=1516 のとき、 P(ABC)=916+1516=616=38

したがって、 38P(ABC)716

関連記事

自己紹介

自分の写真

yama

大学時代に読書の面白さに気づいて以来、読書や勉強を通じて、興味をもったことや新しいことを学ぶことが生きる原動力。そんな人間が、その時々に学んだことを備忘録兼人生の軌跡として記録しているブログです。

このブログを検索

ブログ アーカイブ

QooQ