統計検定 1級 2015年 医薬生物学 問1 マクネマー検定

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【2023年1月1週】 【A000】生物統計学 【D000】統計検定 過去問

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本稿には、2015年に実施された統計検定1級『医薬生物学』 問1の自作解答案を掲載しています。なお、閲覧にあたっては、以下の点にご注意ください。

  • 著作権の関係上、問題文は、掲載することができません。申し訳ありませんが、閲覧者のみなさまでご用意いただければ幸いです。
  • この答案は、あくまでも筆者が自作したものであり、公式なものではありません。正式な答案については、公式問題集をご参照ください。
  • 計算ミスや誤字・脱字などがありましたら、コメントなどでご指摘いただければ大変助かります。
  • スマートフォンやタブレット端末でご覧の際、数式が見切れている場合は、横にスクロールすることができます。

〔1〕各治療群の有効率

問題文が表す各セルの確率は以下のようになる。

表1 治療効果の有効性に関するクロスオーバー試験の結果(統計モデル)
対照治療群 合計
有効 無効
試験治療群 有効 π11 π12 π1+
無効 π21 π22 π2+
合計 π+1 π+2 1

これより、試験治療群の有効率は、 π1+=π11+π12 対照治療群の有効率は、 π+1=π11+π21

〔2〕対称性の帰無仮説と対立仮説

〔1〕の結果より、「試験治療群と対照治療群の有効率は等しい」とする帰無仮説は、 H0:π11+π12=π11+π21π12=π21 「試験治療群と対照治療群の有効率は等しくない」とする帰無仮説は、 H1:π11+π12π11+π21π12π21

〔3〕適合度検定

帰無仮説 H0:π12=π21=π のもとで、治療結果が異なるセルの期待度数は、 E(n12)=E(n21)=nπ 共通確率 π の一致推定量は、 π^=n12+n212n したがって、 E^(n12)=E^(n21)=nn12+n212n=n12+n212 適合度検定の検定統計量の定義式 X2=i=1n{yiE(yi)}2E(yi) より、 X2={n12E^(n12)}2E^(n12)+{n21E^(n21)}2E^(n21)={n12n12+n212}2n12+n212+{n21n12+n212}2n12+n212={n12n212}2n12+n212+{n12n212}2n12+n212=(n12n21)2n12+n21 そして、この統計量は、自由度1χ2分布に従う。
検定を行う際は、有意水準 α を定め、得られたデータから検定統計量 X2 の値を算出し、上側 100α%χα2(1) と大小を比較し、X2<χα2(1) なら帰無仮説を棄却せず、χα2(1)<X2 なら帰無仮説を棄却する。

〔4〕有効率の差の期待値・分散

(i)多項分布のモーメント母関数
モーメント母関数の定義式 MX(θ)=eθ1X1+θ2X2++θnXnf(x) より、 Mn12n21(θ)=E[e(n12n21)θ]=E[en110+(n12n21)θ+n220]=n11++n22=nen110+(n12n21)θ+n220n!n11!n22!π11n11π22n22=n11++n22=nn!n11!n22!(π11e0)n11(π12eθ)n12(π21eθ)n21(π22e0)n22 多項定理 (x1+x2++xk)n=n1+n2++nk=nn!n1!n2!nk!x1n1x2n2xknk より、 Mn12n21(θ)=(π11e0+π12eθ+π21eθ+π22e0)n=(π11+π12eθ+π21eθ+π22)n (ii)有効率の差の期待値と分散①
多項分布の期待値と分散の公式より、 E(n12)=nπ12E(n21)=nπ21V(n12)=nπ12(1π12)V(n21)=nπ21(1π21)Cov(n12,n21)=nπ12π21 期待値の性質より、 E(δ^)=E(p1+p+1)=E(n1+nn+1n)=1nE[n11+n12(n11+n21)]=1nE(n12n21)=1n(nπ12nπ21)=π12π21 分散の性質 V(XY)=V(X)+V(Y)2Cov(X,Y) より、 V(δ^)=V(p1+p+1)=V(n1+nn+1n)=1n2V[n11+n12(n11+n21)]=1n2V(n12n21)=1n2{nπ12(1π12)+nπ21(1π21)2nπ12π21}=1n(π12π122+π21π212+2π12π11)=1n{(π12+π21)(π12π21)2} (iii)有効率の差の期待値と分散②
(ii)の結果の式を変形していくと、 V(δ^)=1n{(π1+π11+π+1π11)(π1+π11π+1+π11)2}=1n{π1++π+12π11(π1+22π1+π+1+π+12)}=1n[π1+(1π1+)+π+1(1π+1)2{π11(π11+π12)(π11+π21)}]=1n[π1+(1π1+)+π+1(1π+1)2{π11(1π11+π12+π21)π12π21}]=1n[π1+(1π1+)+π+1(1π+1)2(π11π22π12π21)]=1n[π1+(1π1+)+π+1(1π+1)2π]

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大学時代に読書の面白さに気づいて以来、読書や勉強を通じて、興味をもったことや新しいことを学ぶことが生きる原動力。そんな人間が、その時々に学んだことを備忘録兼人生の軌跡として記録しているブログです。

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