本稿には、2018年に実施された統計検定1級『統計数理』 問5の自作解答案を掲載しています。なお、閲覧にあたっては、以下の点にご注意ください。
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- この答案は、あくまでも筆者が自作したものであり、公式なものではありません。正式な答案については、公式問題集をご参照ください。
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〔1〕最大値・最小値の分布と期待値
連続一様分布 の確率密度関数と累積分布関数は、
それぞれの確率変数が取り得る値は、
(I-i)最大値の分布
最大値が 以下となるとき、すべての が 以下となるので、
すべての確率変数は互いに独立であるため、この確率は、
累積分布関数と確率密度関数の関係 より、
(I-ii)最小値の分布
最小値が 以下となるとき、少なくとも1つの が 以下となる。これは、「すべての が 以上となる事象」の余事象であるから、
確率変数は互いに独立であるため、この確率は、
確率の基本性質 より、
累積分布関数と確率密度関数の関係 より、
したがって、
(II)期待値
期待値の定義式 より、
〔2〕2番目に大きい値の分布
2番目の値が 以下となるのは、
のうち2つが 以下、かつ、1つが 以上
もしくは、
のすべてが 以下
のときであるから、
(a)2つが 以下となる確率は、
(b)3つが 以下となる確率は、(i)の結果より、
したがって、
累積分布関数と確率密度関数の関係 より、
また、累積分布関数の定義 より、累積分布関数に を代入すると、
〔3〕標本範囲の期待値と分散
(i)期待値
期待値の性質 & より、
(ii)分散
定義より、 と の同時分布関数は、
すなわち、
最小値が 以下 かつ 最大値が 以下となる確率
これは、
「最大値が 以下」と「最小値が 以上 かつ 最大値が 以下」の差事象
と言い換えることができるので、
同時分布関数と同時確率密度関数の関係 より、
ここで、が取り得る値は、
期待値の定義式 より、
分散の公式 より、
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