さまざまな微分法

公開日:

【2022年12月2週】 【C000】数学 【C040】微分

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本稿では、さまざまな微分法を紹介しています。

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定数関数の微分

【定理】
定数関数の微分
Constant Term Rule

定数関数 f(x)=c の導関数は、 f(x)=0 となる。

証明

証明

微分の定義より、 f(x)=limh0f(x+h)f(x)h=limh0cch=0 すなわち、定数関数の導関数は定数関数 0 となる。

定数倍の微分、和や差の微分

【定理】
導関数の線形性
Linearity of differentiation

関数 f(x),g(x) を同じ区間で定義された微分可能な関数とし、k を定数とすると、
[1]定数倍の微分 The constant factor rule (1){kf(x)}=kf(x) [2]和の微分 The sum rule (2){f(x)+g(x)}=f(x)+g(x) [3]差の微分 The subtraction rule (3){f(x)g(x)}=f(x)g(x) が成り立つ。

証明①:定数倍の微分公式

証明

微分の定義より、 {kf(x)}=limh0kf(x+h)kf(x)h=k[limh0f(x+h)f(x)h]=kf(x)

証明②:和の微分公式

証明

微分の定義より、 {f(x)+g(x)}=limh0{f(x+h)+g(x+h)}{f(x)+g(x)}h=limh0f(x+h)f(x)h+limh0g(x+h)g(x)h=f(x)+g(x)

証明③:差の微分公式

証明

微分の定義より、 {f(x)g(x)}=limh0{f(x+h)g(x+h)}{f(x)g(x)}h=limh0f(x+h)f(x)hlimh0g(x+h)g(x)h=f(x)g(x)

積の微分公式

【定理】
積の微分公式
Product Rule

関数 f(x),g(x) がともに微分可能なとき、 (4){f(x)g(x)}=f(x)g(x)+f(x)g(x) が成り立つ。

証明④:積の微分公式

証明

微分の定義より、 {f(x)g(x)}=limh0f(x+h)g(x+h)f(x)g(x)h=limh0{f(x+h)g(x+h)f(x+h)g(x)}+{f(x+h)g(x)f(x)g(x)}h=limh0f(x+h)g(x+h)f(x+h)g(x)h+limh0f(x+h)g(x)f(x)g(x)h=limh0f(x+h){g(x+h)g(x)}h+limh0g(x){f(x+h)f(x)}h={limh0f(x+h)}{limh0g(x+h)g(x)h}+g(x){limh0f(x+h)f(x)h}=f(x)g(x)+f(x)g(x)

商の微分公式

【定理】
商の微分公式
Quotient Rule

関数 f(x),g(x) がともに微分可能なとき、 (5){f(x)g(x)}=f(x)g(x)f(x)g(x){g(x)}2g(x)0{1g(x)}=g(x){g(x)}2g(x)0 が成り立つ。

証明⑤:商の微分公式

証明

微分の定義より、 {f(x)g(x)}=limh0f(x+h)g(x+h)f(x)g(x)h=limh0f(x+h)g(x)g(x+h)f(x)hg(x)g(x+h)=limh0{f(x+h)g(x)f(x)g(x)}{g(x+h)f(x)f(x)g(x)}hg(x)g(x+h)=limh0[1g(x)g(x+h){f(x+h)f(x)hg(x)g(x+h)g(x)hf(x)}]=[limh01g(x)g(x+h)][g(x)limh0f(x+h)f(x)hf(x)limh0g(x+h)g(x)h]=f(x)g(x)f(x)g(x){g(x)}2

合成関数の微分法

【定理】
合成関数の微分法
Chain Rule

関数 y=f(t) が区間 I で微分可能、関数 t=g(x) が区間 J で微分可能で、xJ を動いたときの g の値域が I に含まれるとする。そのとき、合成関数 y=f{g(x)} は区間 J において微分可能で (6)dydx=dydtdtdx あるいは (fg)(x)=f{g(x)}g(x) が成り立つ。

証明⑥:合成関数の微分法

証明

合成関数 y=f{g(x)}x で微分すると、微分の定義式より、 (P1)dydx=limh0f{g(x+h)}f{g(x)}h ここで、g(x+h)=g(x)+u とおくと、 (P2)u=g(x+h)g(x)limh0u=limh0[g(x+h)g(x)]=g(x)g(x)=0 したがって、 h0のときu0 さらに、g(x)=t とおくと、式 (P1) は、 dydx=limh0f{g(x)+u}f{g(x)}uuh(P2) より、u=g(x+h)g(x) を戻して、 dydx=limh0,u0[f(t+u)f(t)ug(x+h)g(x)h]=limu0f(t+u)f(t)ulimh0g(x+h)g(x)h=dydtdtdx

なお、この合成関数の微分法は、連鎖律 Chain Rule とも呼ばれる。

逆関数の微分法

【定理】
逆関数の微分法
Inverse Function Rule

関数 y=f(x) が区間 I で単調かつ微分可能で f(x)0 とし、値域を J とする。そのとき、逆関数 x=g(y) は、区間 J で単調かつ微分可能で g(y)=1f(x)=1f{g(y)} あるいは dydx=1dxdy が成り立つ。

証明⑦:逆関数の微分法

証明

微分の定義より、 dxdy=limΔy0g(y+Δy)g(y)Δy ここで、 Δy=f(x+Δx)f(x)g(y+Δy)g(y)=Δx とすると、 Δy0のとき、Δx0 となるので、 dxdy=limΔx0Δxf(x+Δx)f(x)=limΔx01f(x+Δx)f(x)Δx=1limΔx0f(x+Δx)f(x)Δx=1f(x)

参考文献

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大学時代に読書の面白さに気づいて以来、読書や勉強を通じて、興味をもったことや新しいことを学ぶことが生きる原動力。そんな人間が、その時々に学んだことを備忘録兼人生の軌跡として記録しているブログです。

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