本稿は、ジョン・ラチン(2020)『医薬データのための統計解析』の「9.1」の自作解答例です。生存関数のパラメトリックモデル①:指数モデルに関する問題です。
なお、閲覧にあたっては、以下の点にご注意ください。
- スマートフォンやタブレット端末でご覧の際、数式が見切れている場合は、横にスクロールすることができます。
- 曝露(発症)状況を表す右下の添え字は、「0」である場合(
など)や「2」である場合( など)がありますが、どちらも「非曝露群(コントロール群)」を表しています。 - 漸近的な性質を用いる際は、①中心極限定理が成り立つ、②漸近分散を推定する際に、母数をその一致推定量で置き換えることができるということが成り立つと仮定しています。
- デルタ法を用いる際、剰余項(2次の項)が漸近的に無視できる(
に確率収束する)と仮定しています。 - 上述の参考書では、標準正規分布の上側
点を と表記していますが、本サイトでは、 としています。そのため、参考書に載っている式の形式と異なる部分があります。 - 著作権の関係上、問題文は、掲載しておりません。上述の参考書をお持ちの方は、お手元にご用意してご覧ください。
- この解答例は、筆者が自作したものであり、公式なものではありません。あくまでも参考としてご覧いただければ幸いです。
目次[非表示]
問題9.1.1:パラメータの最尤推定量と漸近分散―打ち切りがない場合
イベント時間の確率密度関数
問題9.1.2:パラメータの最尤推定量と漸近分散―打ち切りがある場合
イベント時間の尤度は、
問題9.1.3:対数生存関数の漸近分布
ここで、
問題9.1.4:生存関数の漸近分布
ここで、
問題9.1.5:イベントの期待確率―管理打ち切りを考慮する場合
各被験者の観察期間を
×
観察期間
問題9.1.6:イベントの期待確率―管理打ち切り・ランダム打ち切りを考慮する場合
同様に、打ち切りもイベントも発生しない確率は、登録時点の決定とイベントの発生、打ち切りの発生が独立であることから、
問題9.1.7:2つの群の生存関数の関係
生存関数の定義式を変形すると、
問題9.1.8:2つの群の生存時間の関係
参考文献
- ジョン・ラチン 著, 宮岡 悦良 監訳, 遠藤 輝, 黒沢 健, 下川 朝有, 寒水 孝司 訳. 医薬データのための統計解析. 共立出版, 2020, p.554-556
- ジョン・ラチン 著, 宮岡 悦良 監訳, 遠藤 輝, 黒沢 健, 下川 朝有, 寒水 孝司 訳. 医薬データのための統計解析. 共立出版, 2020, p.522-523
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