本稿では、関心のあるイベントの発生確率の予測などに用いられるロジスティック回帰モデルのうち、最も単純(共変量が1つの場合)なロジスティック・モデルについて、定義式の紹介、発症確率とロジスティック関数の関係、対数オッズ比と回帰係数の関係の証明などを行っています。
なお、閲覧にあたっては、以下の点にご注意ください。
- スマートフォンやタブレット端末でご覧の際、数式が見切れている場合は、横にスクロールすることができます。
- 曝露(発症)状況を表す右下の添え字は、「0」である場合(
など)や「2」である場合( など)がありますが、どちらも「非曝露群(コントロール群)」を表しています。
ロジスティック・モデル
マッチングなしのコホート研究において、対数発症オッズ(発症確率のロジット)について、
このとき、曝露群・非曝露群の発症確率は、ロジスティック関数として、
証明:ロジスティック関数
非曝露群のオッズの定義式より、
証明:対数オッズ比と回帰係数の関係
対数オッズ比の定義式より、
対数リスクモデル
マッチングなしのコホート研究において、曝露群・非曝露群の発症確率について、
このとき、曝露群・非曝露群の発症確率は、
参考文献
- ジョン・ラチン 著, 宮岡 悦良 監訳, 遠藤 輝, 黒沢 健, 下川 朝有, 寒水 孝司 訳. 医薬データのための統計解析. 共立出版, 2020, p.268-269
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