本稿では、単層の2×2分割表に対するマンテル・ヘンツェル検定統計量の導出を行っています。この検定統計量は、プール化による層別解析を行う際に用いられるマンテル・ヘンツェル検定統計量に拡張されます。
なお、閲覧にあたっては、以下の点にご注意ください。
- スマートフォンやタブレット端末でご覧の際、数式が見切れている場合は、横にスクロールすることができます。
- 曝露(発症)状況を表す右下の添え字は、「0」である場合(
など)や「2」である場合( など)がありますが、どちらも「非曝露群(コントロール群)」を表しています。 - 漸近的な性質を用いる際は、①中心極限定理が成り立つ、②漸近分散を推定する際に、母数をその一致推定量で置き換えることができるということが成り立つと仮定しています。
【定理】マンテル・ヘンツェル検定
【定理】
マンテル・ヘンツェル検定
Mantel-Haenszel Test
マッチングなしのコホート研究(超幾何分布モデル)における曝露群と非曝露群の発症確率
導出
超幾何分布モデルを仮定するとき、曝露群の発症者数について、
参考文献
- ジョン・ラチン 著, 宮岡 悦良 監訳, 遠藤 輝, 黒沢 健, 下川 朝有, 寒水 孝司 訳. 医薬データのための統計解析. 共立出版, 2020, p.41
- Mantel, N. & Haenszel, W.. Statistical Aspects of the Analysis of Data From Retrospective Studies of Disease. Journal of the National Cancer Institute. 1959, 22(4), p.719-748, doi: 10.1093/jnci/22.4.719
- Mantel, N.. Chi-square tests with one degree of freedom: Extensions of the Mantel-Haenszel procedure. Journal of the American Statistical Association. 1963, 58, p.690-700, doi: 10.2307/2282717
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