本稿では、対応がない連続値データの母平均の差に関する優越性試験のサンプルサイズ設計の公式を導出しています。
なお、閲覧にあたっては、以下の点にご注意ください。
- スマートフォンやタブレット端末でご覧の際、数式が見切れている場合は、横にスクロールすることができます。
- 曝露(発症)状況を表す右下の添え字は、「0」である場合(
など)や「2」である場合( など)がありますが、どちらも「非曝露群(コントロール群)」を表しています。 - 漸近的な性質を用いる際は、①中心極限定理が成り立つ、②漸近分散を推定する際に、母数をその一致推定量で置き換えることができるということが成り立つと仮定しています。
- デルタ法を用いる際、剰余項(2次の項)が漸近的に無視できる(
に確率収束する)と仮定しています。
【公式】母平均の差(対応なし)に関する優越性試験のサンプルサイズ設計の公式
【公式】
母平均の差(対応なし)に関する優越性試験のサンプルサイズ設計の公式
Sample Size Determination for Unpaired t Test
対応のない連続値データに関するコホート研究・介入研究について、
各群のサンプルサイズを
各群共通の母集団の標準偏差
証明
参考文献
- 山口 拓洋 著. サンプルサイズの設計 後悔先に立たず. 健康医療評価研究機構, 2010, p.56
- 丹後 俊郎, 小西 貞則 編集. 医学統計学の事典 新装版. 朝倉書店, 2018, p.351
- ジョン・ラチン 著, 宮岡 悦良 監訳, 遠藤 輝, 黒沢 健, 下川 朝有, 寒水 孝司 訳. 医薬データのための統計解析. 共立出版, 2020, p.94-96
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