ジョン・ラチン(2020)『医薬データのための統計解析』 問題3.1 解答例

公開日:

【2022年10月3週】 【A000】生物統計学 【A074】サンプルサイズの設計

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本稿は、ジョン・ラチン(2020)『医薬データのための統計解析』の「問題3.1」の自作解答例です。問題3.1 床的有意差・有意水準・検出力の関係式に関する問題です。

なお、閲覧にあたっては、以下の点にご注意ください。

  • スマートフォンやタブレット端末でご覧の際、数式が見切れている場合は、横にスクロールすることができます。
  • 曝露(発症)状況を表す右下の添え字は、「0」である場合(n0,π0 など)や「2」である場合(n2,π2 など)がありますが、どちらも「非曝露群(コントロール群)」を表しています。
  • 上述の参考書では、標準正規分布の上側 100α% 点を Z1α と表記していますが、本サイトでは、Zα としています。そのため、参考書に載っている式の形式と異なる部分があります。
  • 著作権の関係上、問題文は、掲載しておりません。上述の参考書をお持ちの方は、お手元にご用意してご覧ください。
  • この解答例は、筆者が自作したものであり、公式なものではありません。あくまでも参考としてご覧いただければ幸いです。

問題3.1:有意水準・検出力・臨床的に有意な差の関係

〔I〕右側検定仮説 H0:μ=μ0vsH1:μ=μ1(>μ0) について、 〔1〕帰無仮説での有意水準と棄却域
仮定より、帰無仮説のもとで、 TN(μ0,σ02) これを標準化した値は、 Tμ0σ0=Z0N(0,1) したがって、帰無仮説における検定統計量の棄却域は、 ZαTμ0σ0μ0+Zασ0T 〔2〕対立仮説での棄却域と検出力
同様に、対立仮説のもとで、 TN(μ1,σ12) これを標準化した値は、 Tμ1σ1=Z1N(0,1) 検出力の定義(対立仮説が正しいときに、帰無仮説を棄却する事象が起こる)より、 1β=P(μ0+Zασ0T|H1)=P(μ0μ1+Zασ0Tμ1|H1)=P{(μ0μ1)+Zασ0σ1Tμ1σ1|H1}=P{(μ0μ1)+Zασ0σ1Z1|H1}=P(Z1βZ1) したがって、 Z1β=(μ0μ1)+Zασ0σ1 臨床的に有意な差を Δ=μ1μ0>0 とすると、 Z1β=Δ+Zασ0σ1Z1βσ1=Δ+Zασ0Δ=Zασ0Z1βσ1 〔II〕左側検定仮説 H0:μ=μ0vsH1:μ=μ1(<μ0) について、 同様に、帰無仮説における検定統計量の棄却域は、 Tμ0σ0ZαTμ0Zασ0 検出力の定義より、 β=P(Tμ0Zασ0|H1)=P(Tμ1μ0μ1Zασ0|H1)=P{Tμ1σ1(μ0μ1)Zασ0σ1|H1}=P{Z1(μ0μ1)Zασ0σ1|H1}=P(Z1Zβ) したがって、臨床的に有意な差を Δ=μ1μ0<0 とすると、 Zβ=(μ0μ1)Zασ0σ1Zβσ1=ΔZασ0Δ=Zασ0Zβσ1 標準正規分布の対称性 Zβ=Z1β より、 Δ=Zασ0+Z1βσ1=(Zασ0Z1βσ1) 〔I〕〔II〕の結果をまとめると、 |Δ|=Zασ0Z1βσ1

参考文献

  • ジョン・ラチン 著, 宮岡 悦良 監訳, 遠藤 輝, 黒沢 健, 下川 朝有, 寒水 孝司 訳. 医薬データのための統計解析. 共立出版, 2020, p.122
  • ジョン・ラチン 著, 宮岡 悦良 監訳, 遠藤 輝, 黒沢 健, 下川 朝有, 寒水 孝司 訳. 医薬データのための統計解析. 共立出版, 2020, p.91-94

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大学時代に読書の面白さに気づいて以来、読書や勉強を通じて、興味をもったことや新しいことを学ぶことが生きる原動力。そんな人間が、その時々に学んだことを備忘録兼人生の軌跡として記録しているブログです。

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