本稿は、ジョン・ラチン(2020)『医薬データのための統計解析』の「問題2.5」の自作解答例です。リスク差・対数相対リスク・対数オッズ比の漸近的性質に関する問題です。
なお、閲覧にあたっては、以下の点にご注意ください。
- スマートフォンやタブレット端末でご覧の際、数式が見切れている場合は、横にスクロールすることができます。
- 曝露(発症)状況を表す右下の添え字は、「0」である場合(
など)や「2」である場合( など)がありますが、どちらも「非曝露群(コントロール群)」を表しています。 - 漸近的な性質を用いる際は、①中心極限定理が成り立つ、②漸近分散を推定する際に、母数をその一致推定量で置き換えることができるということが成り立つと仮定しています。
- デルタ法を用いる際、剰余項(2次の項)が漸近的に無視できる(
に確率収束する)と仮定しています。 - 上述の参考書では、標準正規分布の上側
点を と表記していますが、本サイトでは、 としています。そのため、参考書に載っている式の形式と異なる部分があります。 - 著作権の関係上、問題文は、掲載しておりません。上述の参考書をお持ちの方は、お手元にご用意してご覧ください。
- この解答例は、筆者が自作したものであり、公式なものではありません。あくまでも参考としてご覧いただければ幸いです。
目次[非表示]
問題2.5.1:曝露効果の指標の漸近分布(対立仮説)
二項分布の正規近似により、標本比率は漸近的に
リスク差
標本リスク差を
対数リスク比
まず、
対数オッズ比
まず、
問題2.5.2:対数リスク比の漸近分散の一致推定量
母比率を一致推定量である標本比率で置き換えると、期待値と分散の一致推定量は、
問題2.5.3:対数オッズ比の漸近分散の一致推定量
母比率を一致推定量である標本比率で置き換えると、期待値と分散の一致推定量は、
問題2.5.4:リスク比・オッズ比の漸近分散
リスク比
二項分布の正規近似により、標本比率は漸近的に
オッズ比
二項分布の正規近似により、標本比率は漸近的に
問題2.5.5:曝露効果の指標の漸近分布(帰無仮説)
リスク差
対数リスク比
帰無仮説
対数オッズ比
帰無仮説
問題2.5.6:リスク比の定義による影響(分散)
対数の性質より、
問題2.5.7:リスク比の定義による影響(信頼区間)
ここで、
(i)
参考文献
- ジョン・ラチン 著, 宮岡 悦良 監訳, 遠藤 輝, 黒沢 健, 下川 朝有, 寒水 孝司 訳. 医薬データのための統計解析. 共立出版, 2020, p.80-82
- ジョン・ラチン 著, 宮岡 悦良 監訳, 遠藤 輝, 黒沢 健, 下川 朝有, 寒水 孝司 訳. 医薬データのための統計解析. 共立出版, 2020, p.23-28
- Woolf, B.. On estimating the relation between blood group and disease. Annals of human genetics. 1955;19(4):251-253, doi: https://doi.org/10.1111/j.1469-1809.1955.tb01348.x
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