本稿では、ケース・コントロール研究の研究デザインのうち、①マッチングあり、②層化ありのデザイン・パターンについて、その分割表の形式、統計モデル、曝露効果の指標の定義をまとめています。
なお、閲覧にあたっては、以下の点にご注意ください。
- スマートフォンやタブレット端末でご覧の際、数式が見切れている場合は、横にスクロールすることができます。
- 曝露(発症)状況を表す右下の添え字は、「0」である場合(
など)や「2」である場合( など)がありますが、どちらも「非曝露群(コントロール群)」を表しています。
分割表の形式
指示変数
このペアの総数(サンプルサイズ)を
このとき、各ペアの発症・曝露状況は、
発症者・非発症者=①曝露あり・曝露あり、②曝露あり・曝露なし、
③曝露なし・曝露あり、④曝露なし・曝露なし
また、周辺度数として、
①発症者が曝露したペア、②発症者が曝露しなかったペア、
③非発症者が曝露したペア、④非発症者が曝露しなかったペア
が得られる。
それぞれの合計ペア数を
非発症者 | 合計 | |||
---|---|---|---|---|
曝露あり | 曝露なし | |||
発症者 | 曝露あり | |||
曝露なし | ||||
合計 |
統計モデル
各セルの観測値
非発症者 | 合計 | |||
---|---|---|---|---|
曝露あり | 曝露なし | |||
発症者 | 曝露あり | |||
曝露なし | ||||
合計 |
四項尤度
曝露効果の指標
標本比率
条件付き周辺曝露オッズ比
条件付き曝露オッズ比
母集団平均発症リスク比
参考文献
- ジョン・ラチン 著, 宮岡 悦良 監訳, 遠藤 輝, 黒沢 健, 下川 朝有, 寒水 孝司 訳. 医薬データのための統計解析. 共立出版, 2020, p.242-245
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