本稿では、確率変数のたたみこみの公式が成り立つことを証明しています。
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【定理】確率変数のたたみこみ
【定理】
確率変数のたたみこみ
Convolution of Random Variables
互いに独立な連続型確率変数 $X.Y$ の同時確率密度関数を \begin{align} f \left(x,y\right) \end{align} それぞれの確率密度関数を \begin{align} g \left(x\right) \quad h \left(y\right) \end{align} とするとき、 \begin{gather} Z=X+Y \end{gather} という変数変換を行ったときの 確率密度関数は、 \begin{align} k \left(z\right)=\int_{-\infty}^{\infty}{g \left(x\right) \cdot h \left(s-x\right)}dx \end{align} で与えられる。 なお、離散型の場合も同様に、 \begin{align} k \left(z\right)=\sum_{x=-\infty}^{\infty}{g \left(x\right) \cdot h \left(s-x\right)} \end{align} で与えられる。
証明
確率変数の和の確率密度関数の公式より、 \begin{align} g \left(s\right)=\int_{-\infty}^{\infty}f \left(x,s-x\right)dx \end{align} 確率変数の独立性の定義式 $f \left(x,y\right)=g \left(x\right) \cdot h \left(y\right)$ より、 \begin{align} k \left(s\right)=\int_{-\infty}^{\infty}{g \left(x\right) \cdot h \left(s-x\right)dx} \end{align} $\blacksquare$
参考文献
- 野田 一雄, 宮岡 悦良 著. 入門・演習数理統計. 共立出版, 1990, p.66-67
- 竹村 彰通 著. 現代数理統計学. 創文社, 1991, p.44
- 久保川 達也 著, 新井 仁之, 小林 俊行, 斎藤 毅, 吉田 朋広 編. 現代数理統計学の基礎. 共立出版, 2017, p.71-72
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