本稿では、変数変換後の独立性を証明しています。
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【定理】変数変換後の独立性
【定理】
変数変換後の独立性
Independence of Transformed Random Variables
確率変数 \begin{align} X_1,X_2, \cdots ,X_n \end{align} が互いに独立であれば、 \begin{align} Y_1=h \left(X_1\right),Y_2=h \left(X_2\right), \cdots ,Y_n=h \left(X_n\right) \end{align} という変数変換を行った後の確率変数 \begin{align} Y_1,Y_2, \cdots ,Y_n \end{align} もまた互いに独立である。
証明
$X_1,X_2, \cdots ,X_n$ は互いに独立なので、どのような事象 $A_1,A_2, \cdots ,A_n$ に対しても、 \begin{align} P \left[\bigcap_{i=1}^{n}{h \left(X_i\right)\in A_i}\right]=P \left[\bigcap_{i=1}^{n}{X_i\in h^{-1} \left(A_i\right)}\right] \end{align} 確率変数の独立性の定義式 $P \left[\bigcap_{i=1}^{n}{X_i\in h^{-1} \left(A_i\right)}\right]=\prod_{i=1}^{n}P \left\{X_i\in h^{-1} \left(A_i\right)\right\}$ より、 \begin{align} P \left[\bigcap_{i=1}^{n}{h \left(X_i\right)\in A_i}\right]&=\prod_{i=1}^{n}P \left\{X_i\in h^{-1} \left(A_i\right)\right\}\\ &=\prod_{i=1}^{n}P \left\{h \left(X_i\right)\in A_i\right\} \end{align} $\blacksquare$
参考文献
- 野田 一雄, 宮岡 悦良 著. 入門・演習数理統計. 共立出版, 1990, p.52-53, p.56-58, p.64
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