本稿では、変数変換後の確率密度関数の一般公式を導出しています。
なお、閲覧にあたっては、以下の点にご注意ください。
- スマートフォンやタブレット端末でご覧の際、数式が見切れている場合は、横にスクロールすることができます。
【公式】変数変換後の確率密度関数
【公式】
変数変換後の確率密度関数
Probability Density Function after Transformation
連続型確率変数 の累積分布関数と確率密度関数をそれぞれ
とし、
の標本空間を
とする。
関数 が区間 において、連続、かつ狭義単調関数ならば、 の確率密度関数 は、
で与えられる。
ただし、
区間 で の逆関数 は微分可能
であるとする。
導出
導出
(i)関数 が狭義単調増加の場合
関数 が区間 において、連続、かつ狭義単調増加であるとすると、その逆関数も区間 において連続で、単調増加である。
に対し、 の累積分布関数を とすると、
区間 で の逆関数 が微分可能であるとすると、累積分布関数と確率密度関数の関係、合成関数の微分法により、
(ii)関数 が狭義単調減少の場合
関数 が区間 において、連続、かつ狭義単調減少であるとすると、その逆関数も区間 において連続で、単調減少である。
に対し、 の累積分布関数を とすると、
区間 で の逆関数 が微分可能であるとすると、累積分布関数と確率密度関数の関係、合成関数の微分法により、
ここで、 は単調減少 なので、
参考文献
- 野田 一雄, 宮岡 悦良 著. 入門・演習数理統計. 共立出版, 1990, p.62-63
- 久保川 達也 著, 新井 仁之, 小林 俊行, 斎藤 毅, 吉田 朋広 編. 現代数理統計学の基礎. 共立出版, 2017, p.23-25
関連記事
0 件のコメント:
コメントを投稿