本稿では、①確率母関数を用いる方法、②モーメント母関数を用いる方法、③互いに独立に幾何分布に従う確率変数の和と考える方法の3通りの方法で、負の二項分布の期待値と分散を導出しています。①・②の方法は計算がやや煩雑なので、③の方法が簡単です。
なお、閲覧にあたっては、以下の点にご注意ください。
- スマートフォンやタブレット端末でご覧の際、数式が見切れている場合は、横にスクロールすることができます。
目次[非表示]
【公式】負の二項分布の期待値・分散
【公式】
負の二項分布の期待値・分散
Expected Value and Variance of Negative Binomial Distribution
負の二項分布
導出法①:確率母関数を用いる方法
(i)期待値
負の二項分布の確率母関数の公式より、
(ii)分散
確率母関数の2階微分を求めると、
導出法②:モーメント母関数を用いる方法
(i)期待値
負の二項分布のモーメント母関数の公式より、
(ii)分散
モーメント母関数の2階微分を求めると、商の微分公式と合成関数の微分法より、
導出法③:互いに独立に幾何分布に従う確率変数の和と考える方法
負の二項分布の確率変数
参考文献
- 野田 一雄, 宮岡 悦良 著. 入門・演習数理統計. 共立出版, 1990, p.118
- 竹村 彰通 著. 現代数理統計学. 創文社, 1991, p.35 問8
- 稲垣 宣生 著. 数理統計学. 裳華房, 2003, p.35
- 久保川 達也 著, 新井 仁之, 小林 俊行, 斎藤 毅, 吉田 朋広 編. 現代数理統計学の基礎. 共立出版, 2017, p.38
0 件のコメント:
コメントを投稿