本稿では、対数変換後の確率密度関数の公式を導出しています。
なお、閲覧にあたっては、以下の点にご注意ください。
- スマートフォンやタブレット端末でご覧の際、数式が見切れている場合は、横にスクロールすることができます。
【公式】対数変換後の確率密度関数
【公式】
対数変換後の確率密度関数
Probability Density Function after Log Transformation
連続型確率変数 $X$ の累積分布関数と確率密度関数をそれぞれ \begin{align} F \left(x\right) \quad f \left(x\right) \end{align} とし、 対数変換を \begin{gather} Y=\log{X} \end{gather} とするとき、 確率変数 $Y$ の確率密度関数は、 \begin{align} g \left(y\right)=f \left(e^y\right) \cdot e^y \end{align} で与えられる。
導出
確率変数 $Y$ の累積分布関数を $G \left(y\right)$ とすると、累積分布関数の定義式 $F \left(x\right)=P \left(X \le x\right)$ より、 \begin{align} G \left(y\right)&=P \left(Y \le y\right)\\ &=P \left(\log{X} \le y\right)\\ &=P \left(X \le e^y\right) \end{align} 累積分布関数の定義式 $G \left(x\right)=P \left(X \le x\right)$ より、 \begin{align} G \left(y\right)=F \left(e^y\right) \end{align} 確率密度関数を $g \left(y\right)$ とすると、累積分布関数と確率密度関数との関係 $f \left(x\right)=\frac{d}{dx}F \left(x\right)$ より、 \begin{align} g \left(y\right)&=\frac{d}{dy}G \left(y\right)\\ &=\frac{d}{dy}F \left(e^y\right)\\ &=f \left(e^y\right) \cdot e^y \end{align} $\blacksquare$
参考文献
- 野田 一雄, 宮岡 悦良 著. 入門・演習数理統計. 共立出版, 1990, p.68 ex.2.4.3
0 件のコメント:
コメントを投稿