本稿では、①定義に沿った方法、②確率母関数を用いる方法、③モーメント母関数を用いる方法の3通りの方法で、ポアソン分布の期待値と分散を導出しています。実用上は②の方法が簡単ですが、基本事項として①の方法も押さえておきたいところです。
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【公式】ポアソン分布の期待値・分散
【公式】
ポアソン分布の期待値・分散
Expected Value and Variance of Poisson Distribution
ポアソン分布
導出法①:定義に沿った方法
(i)期待値
期待値の定義式
(ii)分散
2次階乗モーメントの定義式
導出法②:確率母関数を用いる方法
(i)期待値
ポアソン分布の確率母関数の公式より、
(ii)分散
確率母関数の2階微分を求めると、
導出法③:モーメント母関数を用いる方法
(i)期待値
ポアソン分布のモーメント母関数の公式より、
(ii)分散
モーメント母関数の2階微分を求めると、積の微分公式より、
参考文献
- 野田 一雄, 宮岡 悦良 著. 入門・演習数理統計. 共立出版, 1990, p.112
- 稲垣 宣生 著. 数理統計学. 裳華房, 2003, p.32
- 久保川 達也 著, 新井 仁之, 小林 俊行, 斎藤 毅, 吉田 朋広 編. 現代数理統計学の基礎. 共立出版, 2017, p.34
- 黒木 学 著. 数理統計学:統計的推論の基礎. 共立出版, 2020, p.86
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