本稿では、数理統計学における尤度比検定についてまとめています。
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尤度比検定
統計モデル
まず、尤度比 likelihood ratio を
この尤度比が
尤度比の分子は帰無仮説の下で最尤推定値を尤度関数に代入したもので、分母は(全パラメータ空間での)最尤推定値を代入したものである。そのため、一般に
尤度比検定の棄却域は、
尤度比検定の手順は、一般に次のようになる。
(i)パラメータ
(ii)パラメータ空間を
(iii)
十分統計量と最尤推定量の関係より、十分統計量の関数になっている最尤推定量が存在するので、十分統計量を通して観測値に依存する尤度比検定を用いることもできる。
漸近的近似尤度比検定
統計モデル
自由度
一致検定
の検定の列とする。
参考文献
- 野田 一雄, 宮岡 悦良 著. 入門・演習数理統計. 共立出版, 1990, p.266-270
- 竹村 彰通 著. 現代数理統計学. 創文社, 1991, p.188-192
- 久保川 達也 著, 新井 仁之, 小林 俊行, 斎藤 毅, 吉田 朋広 編. 現代数理統計学の基礎. 共立出版, 2017, p.150-155
- 黒木 学 著. 数理統計学:統計的推論の基礎. 共立出版, 2020, p.209-212
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